昨日のブログで取り上げた方との会話でもう一つ皆さんにお伝えしたいことがあります。
その方はルースター級で自分より大きい方とスパーリングすることが多く、パスされてしまいがちだと言います。
その場合は、パスさせないことにフォーカスし、ディフェンス中心で練習すると良いです、と伝えました。
そして、どうやってパスされることが多いんですか?と尋ねると、上から潰されてしまいますと答えられました。
これは皆さんとテクニックの話をする時いつもするのですが、この後も一つ一つに「それはどうやってですか?」「なぜそうされるんですか?」と質問していきます。
多くの方が、3回目くらいの「なぜ?どうして?」に対して「分からないです」となることが多いようです。
自分がなぜパスガードされたか分からないと、パスガードされないために何をするかも定めにくいです。
もちろんパスガードディフェンステクニック全般をやっておくという方法はありますが、ピンポイントで対策を立てることが大事です。
例えばデラヒーバ(DLR)ガードに対して、
クロスニースルーパスをやられてしまう、
という場合にどう対策を立てるか。
下に書くように振り返っていきます。
1.ガードはしっかりセットできたのか
上記写真を例に説明すると、
a. 右手のクロスカラーグリップ
b. 左手のヒールグラブ
c. 右足のキックコントロール
d. 左足のDLRフック
e. 自分の位置取りや体の向き
がちゃんと機能していたかを確認します。
このどこかが機能していないか、解除された時にパスが始まります。
ですので、「クロスニーパスされた」の前に、自分のガードがセットできたかまで振り返ることです。
2.どこが解除されたか
写真の方向のクロスニーパスに行かれるということは、少なくとも、c.右足のキックコントロールが解除されたはずです。
それがどのような方法だったのかを思い出します。始めにちゃんと機能していたのであれば、いきなり相手の右ひざで潰される可能性は小さく、掴まれてまたがれることが多いです。
では掴まれた時に足回しなどでもう一度キックコントロールに戻すという対処していたか、対処していなかったか。
していなかったのであれば、次回のスパーリングでは対処できるようドリルやイメージトレーニングしましょう。
しようとしたのに、できなかったのであれば、
・タイミング
・力の向き
・フォーム
・効率的な力の使い方
はどうだったかを振り返りましょう(「技の4大原則」です)。
自分は4大原則を守り、相手は駆使できないようにすべく、自分のやる動きを修正しキックコントロールに戻す動きをドリル&イメトレです。
他の部分の解除から始まっていたのであれば、それも同様に振り返り、対策しましょう。
3.右足をまたがれた時にどう対処したか
・右ひざを内に捻る
・リバースDLRガードやニーシールドハーフガードをセットする
・左足でラッソーやシャローラッソーをセットする
・右足でオーバーヘッドキックするよう崩す
などに変化して対処したのか、もう一度キックコントロールに戻そうとしたのかを振り返ります。
それらをトライしたのにパスされたのならば、1と2の手順、ガードが機能していたか、解除をどう防ぐか、を見直して修正します。
何もトライしていなかったのならば、何で対応するかを決めてドリル&イメトレです。
4.写真の形まで来られた時どう対処したか
・手のフレームとニーシールドを入れる
・アンダーフックやシングルレッグに行く
などで対処したとしたら、今後もそれで対処したいか考えてください。
多くの方はできればここまで行かれたくないと思うはずです。
ですが、パスガード対策をする時に多くの方がこの段階での対処法のみを考えてしまいます。
もちろん、この段階でもガードが機能していたかを見直して対策を立てた方が良いのですが、段階が進めば進むほど、攻める側のオプションが増えます。
もっと振り返って早い段階で対処した方がやることが少なくて済み効率的です。簡単に言うと後手に回るなということですね。
文章だと分かりにくければ、実際に体を使って説明しますので、聞いてください。
中山