成長のための停滞

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一昨日のTFC10で合同スパーリングの後半に撮った集合写真です。

 

この時すでに帰ってしまった人もいると思います。すごい数が集まりました。TFGの皆が喜々として他道場の方々と交流しているのを見るのが楽しかったです。

 

試合をしなかった田中さん、拓さんら白帯の方々も物怖じせずどんどん上の帯の方にスパーリングを申し込んでいましたね。素晴らしいです。

 

午前中のネットワーク交流戦には、TFGから9人が出場しました。

 

その中で稲葉さんの試合は、これまでの練習や試合での取り組みを見てきた僕に取って非常に印象に残るものでした

 

稲葉さんの得意なのは、ガードからの攻め、特に三角絞めで、それにに拘ることで強さを磨いてきました。それが稲葉さんの持ち味だし強みです。

 

けれど、今以上にレベルアップするためには、スイープしてトップから攻める気持ちが不足していて、それが伸び悩みの原因となっていました。

 

もちろん稲葉さん自身にも自覚はあり、去年くらいからそこを意識して練習してきたのですが、なかなか三角絞めへの拘りから脱却できず最近では試合でも不完全燃焼の戦いをしていました。

 

そこで前回の試合後からはスパーリングで三角絞め封印という思い切った縛りを自分に課していました。

 

今回の試合でもそれを徹底し、先ずはスイープかパスでポイントをリードし、リードしたらそこから三角絞めなどのサブミッションで一本を狙うという理想的な展開で勝つことができました。

 

もしも結果的に負けたとしても僕は稲葉さんがトライしたこと自体を喜んだでしょう。

 

人によっては自分のスタイルを全く変えずに、勝っても負けても同じことしかやらない人もいます。それも一つの柔術の楽しみ方だと思うし、趣味として柔術をやっている人に対して何かを押し付けたりはしたくはありません。

 

ですが、もし上達したい、強くなりたいという意識があるのであれば、今の自分に本当んい必要なことを探る必要があると思います。それには自分自身の弱さと正面から向き合う必要があります。それは一時的に気持ちが凹むし、面倒臭いし、詰まらないかも知れません。

 

今回の稲葉さんも、2試合中1試合は6対4でパスガードはできなかったし稲葉さんにとってはスッキリしない勝ちだったかも知れません。今は停滞を感じてしまう時期だと思います。

 

けどそれを乗り越えると自分の可能性がまた新たに開けるし、もっと柔術が楽しくなると思います。

 

会員の皆がそうやって成長していく姿を見ることができるのは指導者冥利に尽きますね。

 

中山