新しいテクニックの習得

先日テクニックライブラリーでトライフォース赤坂の伊藤先生がトライアングルチョーク(以後TACと略します)を紹介してくれてたのを見ていて「これはいい!」と思いながら、TACについていろいろ思い出しました。

 

柔術を始めた当初は普通にTACを狙ってた僕ですが、股関節の硬さのせいで全く人並みにかけられるようになりません。これは向いてないと諦めました。

 

詳しく言うと、選手を目指したのが25歳で当時は遅いと思っており、最短距離を通って強くならないと、選手としてガンガンやれる年齢が過ぎてしまうと思い、それには自分に向かないテクニックは切り捨ててより向いているテクニックを見つけて磨いた方が良いという考えでした。

 

そしてずっとガードからのTACは全く使わずに来ました。ですが、自分で道場を出してからは基本として指導するようになり、自分の生徒とのスパーリングでは使うようになりました。

 

使っているうちに会員にはかかるようになりました。そこで気づいたことがいくつかあります。

 

 

1.自分の生徒、もしくは帯色が下の初心者からも学ぶことはたくさんある。

 

僕がTACを使い始めたのは指導するからでもありましたが、指導員として五反田に入った現TF横浜代表の英元のTACの指導を見ていたことがかなり影響しています。

英元のTACは現TF石垣島の直先生から習った方法だったのですが、僕は英元から習う前は直さんや早川さんがバンバンTACを使っているのを見ても股関節の柔らかさや脚の太さが違い過ぎて無理と思っていたのでした。

英元がやってみせたからこそ自分にもできるかもと思えたのでした。生徒から学んだり初心者が技を覚える過程から技の重要なポイントを見つけることは非常に多いです。

 

 

2.自分にはできないと思っても、自分に合った方法が見つかる可能性があるので、可能性をゼロにしてない。少なくとも情報を遮断しない。

 

自分で道場を出したので情報を遮断することは当然あり得ず、指導するために自分が使わないテクニックの情報も積極的に集めていました。

今僕が使っているのは英元の方法とベーシックカリキュラムの方法がベースとなっており、そこにアブマーバルボーザ選手のセミナーで習ったことが混ざっています。

僕が参加したセミナーは、様々なテクニックから最終的に得意技であるTACに繋げるというもので、何回も何回もTACのコツを習いました。

その中でフィニッシュの時に「このフォームは力が入らない」「これが絞める力が入るフォーム」というのを説明されてイメージが強く残り、自分がスパーリングでTACをかけた時に自然に思い起こされ良いフォームを目指して動けるようになったようです。

 

 

3.格下の相手とのスパーリングでまだ自分の身についていないテクニックを試し習得する機会とする。

 

自分で道場を出すまでは、トライフォース本部での一般のクラスでのスパーリングでも、直さん、丹君(現TF博多指導員)ら格上や互角相手に、やられない練習、競り合う練習を中心に考えていました(それとは別に選手練をやっていたにも関わらず)。

そのため、気持ちの切り替えが下手だった僕は格下の相手とのスパーリングで上手くテクニックを試すことができていませんでした。

ですが、自分で道場を出してからはクラスで行うスパーリングは全てが自分の生徒となので、自然と心身ともに力が抜けて、格上互角相手では試せない未習得のテクニックを試す場となり、そこでいろいろ学べるようになりました。

 

 

ということで、道場再開の前に、今まで諦めていたテクニックも候補に入れなおして、練習するテクニックを選定しておき、再開後は気持ちを新たにどんどん新しいテクニックにチャレンジしてみてください。

 

中山