日本アスレティックトレーニング学会が出した「部活動自粛解除後の練習でケガをしないために」というガイドラインについての続きを書きます。
「休み明けの練習ではケガがおきやすいと⾔われています」
理由は「体重が増え」「体力が落ち」ている状態で、休み前と同じ運動をしようとしてしまうからです。
なので、「自粛解除後の練習は、自粛中に実施したトレーニングの、 0.8~1.3倍の負荷から徐々に始めましょう」
とのことです。
この負荷というのは、運動強度×運動時間で出します。数値化することで比較や強弱の調節がしやすくなりますね。
運動強度は心拍数を計ることが多く、僕もトレーニングのインターバル中に手首の脈を取って計っていますが、このガイドラインではかなりシンプルな10段階の自覚的運動強度を使っています。
0 安静
1 非常に楽
2 楽
3 中くらい
4 ややきつい
5 きつい
6
7 非常にきつい
8
9
10 最大
1週間で運動強度の上下がある場合はとりあえず平均値を取りましょう。
例えばオンラインクラスで、ややきついを週2回、中くらいを週2回やっている場合は、
4×2+3×2÷4=3.5
週の平均強度が3.5です。
これに運動時間をかけたものが負荷となります。オンラインクラスではウォームアップ、ソロドリル、フィジカルトレーニングの流れで大体40分間くらい運動しているので、
運動強度3.5×運動時間40=140
休館中の負荷は140となります。
休館中の0.8~1.3倍の負荷が練習再開時の運動の目安となるので、休館開けは112~182の負荷で運動することをお勧めします。
1時間のクラスであれば、1.9~3.0、つまり楽か中くらいのきつさで運動することです。
これは一回の運動だけの目安なのですが、例えば休館中週3日運動していた人が再開して即週5回運動するとなると、一回の運動での負荷は低くした方が良いと思います。
これと休館前の負荷を比べると多分全然物足りないと感じてしまうと思います。また実際再開したその日とかその週はガンガンできてしまう可能性も高いです(もちろん非常にケガのリスクは高まりますが)。
疲れというのは結構気持ちと関係があるので、久々の運動で気持ちよいと疲れても動けたりします。
ですが、再開後2回目の練習や、翌週の練習でドッと疲労が出てくると思われます。
そうなると、折角練習再開したのにまた練習を休まねばならなくなります。もしくは、気持ちはまだフレッシュなので、疲れを無視して練習することになります。
体力が落ちたり体重が増えた状態でさらに疲れを押して練習するとケガのリスクはより高くなりそれは絶対避けるべきです。
再開してガンガン練習したい気持ちになると思います。僕も大体やり過ぎてしまう方なのですが、そこはグッとこらえて物足りないくらいからやっていきましょう。
中山