表情と振る舞い方

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朝クラス常連の2人です。お互い軽量級でラッソーガードの使い手同士ということで、紫帯のソエちゃんが白帯の拓さんによくアドバイスをしてくれています。

 

拓さんは研究熱心ですし、三瓶のプライベートレッスンも受けてテクニックを改善し続けています。

 

伸びていますがもう一つ何かブレイクスルーが欲しいと思い、今日は拓さんのスパーリングをよく見てみました。

 

気づいたことは「一つ一つの技に行く時に顔に力が入りまくっている」ということでした。

 

今かけている技に力が入りすぎるため、その技がかかる状況ではなくなっていてもそれに拘り過ぎて相手のリアクションを感じ取れず、次にすべきことに意識が行っていないように見えました。

 

「何だそれ、テクニックと全然関係ないじゃん」と思われるかも知れませんが、これはテクニックを覚えるのと同じくらい大事なことです。

 

以前も書いたことがありますが、

 

インサイドアウト=自分のメンタルの状態が表に出ること

 

アウトサイドイン=自分の振る舞い方がメンタルに影響を及ぼすこと

 

という考え方があります。

 

インサイドアウトは誰でも理解できることだと思います。

 

ですが「強気でいる」「リラックスする」などメンタルをコントロールしようとしても、全然できないという経験も皆が経験していると思います。

 

メンタルをコントロールするのは難しいのですが、自分の振る舞いや表情であれば意識すれば変えることができます。そして、振る舞いや表情が逆にメンタルに影響を与えます。

 

例えば、全然リラックスできない時というのは無意識に歯を食いしばっていたり、肩に力が入ったりしています。

 

そんな時に深呼吸とともに口をポカンと開け肩をストンと落とすと気持ちも少しリラックスできたりします。

 

またビビッて弱気になってしまいそうな時は、背中が丸く俯きがちになるそうですが、そんな時は気持ちに関係なく大げさなくらい胸を張り前を向き視野を広くします。そうすると体の動きが縮こまらず大きく動けるようになります。

 

強い選手を見ると皆自信満々に見えます。強いから自信満々に振舞えるという考え方ももちろんありますが、メンタルに関係なく自信満々にふるまうよう心掛けていることで練習した動きを十二分に発揮できるから強い可能性もあります。

 

拓さんのことに話を戻すと、力が入りすぎることの悪影響から逃れるために「力を抜くこと」を心がけても難しいので、スパー中表情を変えないこと、ポーカーフェイスでいることをアドバイスしました。

 

一つ一つのテクニックをどうするかも大事ですが、そればかりに意識が行きすぎて相手とのやり取りが見えてないようであれば、もっと淡々とスパーリングをする必要があるように思います。

 

拓さんのこと、と断りましたが、これは僕が経験してきたことでもあります。

 

僕の場合は”口呼吸でハアハア言っている””攻防一つ一つに一喜一憂しているのが表情に出てる”などを練習仲間だった早川総代表と渡辺直先生に指摘されて直すよう心掛けました。

 

同時期にメンタルトレーニングについての本を読んで勉強していたこともあり、強いアスリートの試合中の表情や振る舞いを意識して見るようになりましたが、強い選手のほとんどが強そうに振舞っていることが分かりました。

 

強い選手ももちろん負けるわけですが、負け試合を見ても勝ち試合と表情や振る舞いを変えてないのです。僕が受けたアドバイスと同じで、やられても表情は変わらず顔を上げたまま”ああやられたか”くらいの感じで次のプレイに向かっていました。

 

僕もそれを知って以来、やられる度に”悔しそうにしたり”、 ”首を傾げたり”、 ”あ~、またやられた”という態度を取らずポーカーフェイスを心がけました。

 

すると驚いたことにかける技は全てかかり連戦連勝、ということはありません(笑)。が、確実に柔術の向上には効果があります。

 

毎日毎スパーで常に心掛けることの積み重ねは数年後、もしそれをやってなかった自分と比較したらものすごい差になります。

 

中山