全集中のスパーリング

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先週金曜日の昼クラスにトライフォース石垣島の渡辺直由先生がフラリと訪れてくれました。

 

その日は茶黒帯の会員が比較的多くいたので、これは良い機会だとスパーリングで直さんの胸を借りました。

 

 

全員がボコボコにされたのですが、練習後は良い経験ができたと喜んでました。

 

茶黒帯になると道場ではやられること少なくなりますし、今は試合にも参加しづらい状況なので、このような機会から最大限の学びを得られるようにしてもらいたいです。

 

格下相手との普段のスパーリングでは本気でやるとただ相手を圧倒してしまうので、少し相手に先手を取らせての受けのスパーリングが中心になりがちです。

 

直さんレベルの方と練習する時は極限まで集中して相手の一挙手一投足を全て感じ取ってほしいです。

 

一発狙ってやろうとか、絶対やられないよう固まりまくるとかよりも、自分のできる限りのことを思いきりぶつけた方が学べることは多いと思います。

 

具体的に誰だったか忘れてしまいましたが、以前伴ちゃんが時々出稽古に来る黒帯の強い人が帰った後に「すごい練習になるからもっと練習に来てほしい。」と話していたことがありました。

 

その時に僕は「もちろんしょっちゅう来てくれたら良いけど、ああいう出稽古の人とやる時は二度と練習できないかも知れないと思って、試合張りに集中して全部やられたこと覚えておいて、そこから得たことを一生忘れないで翌日からの練習の課題として取り組むしかないよ。」と話しました。

 

僕は2005年にブラジルのアリアンシという強豪アカデミーに数週間の修行に行きました。

 

その時ちょうどマルセロ・ガルシア選手(柔術で5回、ADCCで4回の世界王者になっているレジェンド選手です)が親指を脱臼した後で練習に参加してなかったのですが、修行最後の練習日に「トオルとは一度もスパーしてあげられなかったから帰る前に一度やろう。」と片手でスパーリングの相手をしてくれました。

 

片手のマルセリーニョに何もさせてもらえませんでしたが、組んだ感触とか今でもはっきりと覚えています。一回だけシングルレッグガードから立ち上がってスイープできるかという展開を作れたのですが、脚が丸太みたいにがっしりしていてビクともせずそのまま切られました。

 

それ以来、シングルレッグに入る時はマルセリーニョとやっているイメージを持って、彼を倒すにはどうしたら良いかという視点でテクニックを考えるようになりました。

 

という感じで自分が今まで経験したことの無いレベルのプレッシャーやテクニックに出会ったら、その時からそのレベルを標準において自分のテクニックを考えてほしいです。今まで道場の相手にかかっていたテクニックでは満足できなくなるはずです。

 

普段のスパーリングで目の前の相手に全力を尽くすのは当然ですが、その相手に勝った負けたではなく、自分のイメージするテクニックが使えているか、自分のイメージの中の相手に通じるテクニックかを常に考えるようになります。それにより格段に自分のレベルを引き上げられると思います。

 

中山