今回はガードでの意識付けについて書きます。
膝の外側、外側側副靭帯のケガ予防に絞ります。
ガードをする時に股関節から動かすことでかなりケガが防げます。膝のケガ予防・意識付け編で書いたのと同じ理屈です。
上図のように膝が伸びていればよいのですが、
柔術では上図にように膝と股関節を90°くらいに曲げた状態が多いです。
股関節から内旋外旋しないとモモが固定されて足先だけが動き、膝に負担がかかることになります。
足回しの時にこれを意識して行いましょう。
難しいと感じる人は、最初にただ外旋・内旋(膝タッチ)のみをやり、股関節を動かすことを覚えます。
回す時は常にこの「内旋・外旋」と「膝の曲げ伸ばし」の組み合わせで空中に円を描こうと心がけて下さい。
尻がぷりぷり動いていればOKです。
次に内外旋をほとんど含まず、尻が動いていない足回しです。
足先をブンブン振っているのですが、股関節から動いていないので、膝への負担が大きいです。
ラッソーやラバーガードの時などに、自分で足を引っ張って相手の体の前に入れる動きも要注意です。
また↓のように右足のフックを相手の奥足前まで入れたディープデラヒーバフックでのスイープ、
ラッソーガードの時にも注意が必要です。
上の写真のように左スネの前が相手の腕に向いて当っていれば、相手の前へのプレッシャーは膝を曲げる動きになりますが、
「膝に負担の大きいガードの仕方」動画のように、足の外側で相手のプレッシャーを受けると、
僕のように股関節が硬い人は膝の外側側副靭帯を傷めてしまいます。
すでに膝を傷めている人には、僕はこれらのガード(ラッソー、ラバー、ディープデラヒーバフック)をお勧めしません。
代わりに足の裏を相手に当ててガードすることをお勧めします。
ラッソーを使っていた人なら、キックスパイダー。
ディープDLRフックからのスイープを使っていた人なら、浅いDLRフックからのオーバーヘッドスイープや、
シングルレッグガードへの連携、
もし深く入れるならバックテイクを狙い、ディープフックの形でスイープしようとしない。
クロスニーパスなどを足先だけをねじ込んでガードしていたなら、
腰を外にずらしてスペースを作り足の裏を当てて相手を蹴る、
などです。
膝を傷めていない人でも、これらのガードを使う時は、必ず股関節から外旋して膝を外に向けておくことです。
これらはとにかく意識付けが大事ですが、そもそも股関節外旋の柔軟性がなさ過ぎる人はストレッチを行って下さい。
これについては次回書きます。
中山