ヒザの外側側副靭帯ケガ予防のストレッチについて書きます。
上右図の小殿筋と中殿筋を主に伸ばすストレッチです。
用語など分からないところがあれば、前回の記事を読んでください。
写真のモデルは腰塚さんにお願いしました。僕は硬すぎて一般例として適していないので。
始めに、よく見られるお尻の筋肉のストレッチ。
お尻がマットに着いていること、
左足首が立っていること、
右膝が左足首よりやや膝よりに当てられていること、
が大事です。
ただ左足を自分の方に引っ張らずに、左股関節外旋を意識して左膝を向こう側に押し込むようにします。
上記3点を守っていないストレッチ。
お尻が浮いているということは、腰や背中が伸びて、お尻の筋肉にダイレクトにストレッチが効きません。
左足首が寝て、右膝が左足首より足先よりに当たっているので、これもお尻がダイレクトにストレッチされません。
ヨガのように全体的、複合的に筋肉を伸ばす、筋肉のつながり(アナトミートレイン)を考えたストレッチの方法もあります。
ですが、ケガ予防として股関節外旋の柔軟性を高めたい場合には、ピンポイントで効かせねばなりません。
これは上記3点を守ったやり方です。膝をマットに押し付ける意識を強く持つとより良いです。
上2つはちょっと分かりにくかも知れませんが、左爪先が寝ており、背中が丸まっています。
お尻にストレッチが効かない形です。ただ胸を足に近づけようとしてしまうと、こうなってしまいます。
ストレッチの原則なのですが、狙った筋肉を伸ばすことに集中することが大事です。
結果(=この場合だったら胸に足を近づけること)に拘ってしまうと、
目的を果たせないばかりか、ケガ予防としてやっていることが逆にケガを招いてしまいます。
股関節外旋ストレッチで伸ばしたい筋肉は、全て骨盤と大腿骨を連結している筋肉です。
脊椎には連結していないので、背中を丸めることは全く関係ないのです。
始めに紹介したストレッチは骨盤をマットに固定して大腿骨を骨盤方向に動かし、
2番目は逆に大腿骨をマットに固定し骨盤を前に倒します。
前回ブログで書いた膝関節の可動方向(矢状面のみ)を考慮して、
必ず股関節から動くように意識することが大事です。
、
伸ばしている股関節と同じ側の足は、爪先を立て膝を動かすことを意識すると良いです。
このストレッチは骨盤も大腿骨も両方共マットに固定されていないので、
上記の意識づけがないと特に逆効果になり易いです。
外側靭帯をすでに傷めている人、体の硬い人は要注意です。
膝のケガ予防については、これで終わります。
これまで書いた記事のエクササイズをやってみて、何か疑問や要望があればぜひ教えてください!
次回は腰のケガ予防について書こうと思います。
中山