改定版 膝のケガ予防 トレーニング編

今回は膝のケガ予防のための筋力トレーニングについて書きます。

前回の意識付け編の内容をそのままやろうとしても、どこに力を入れて良いのか分らない、

意識しても膝がぶれてしまう、という人はこれから紹介するトレーニングをやってみてください。

鏡で自分のフォームをチェックして正しいフォームを体に覚え込ませましょう。

いずれも10回~15回(ランジは片足ずつ)くらいやりましょう。フォームが第一なので、きつければ回数は減らしましょう。

先ずは膝の屈伸運動の基本として、スクワットです。

1.肩幅より少し広めに足を開き、爪先を若干外に向けます。

2.膝を曲げる時は、股関節を曲げて、後ろにある椅子に腰掛けるつもりで、腰を落とします。

3.膝を伸ばす時は踵で床を押して股関節を伸ばすことを意識します。お尻の筋肉が使われていればOKです。

ももの前の筋肉ばかり疲れてしまうのは間違いです。膝が爪先より前に出ないようにすると良いです。

コンバットベースを取るつもりで背筋は真っ直ぐ伸ばします。

そして大事なのは「膝と爪先の向きを揃えること」です。股関節・お尻周りの筋肉を意識して使うとやり易いです。

下の動画は「knee-in, toe-out」になっている悪い例です。ももの前や内側の筋肉を使うとなり易いです。

スクワットが正しいフォームでできるようになったら、ランジもやってみてください。

片足で体重を支えるので正しいフォームを維持するのが難しいですが、より実戦的になります。

1.腰幅に足を開き真っ直ぐ前に踵から踏み出します。踏み出す距離の大きさで難しさが増します。

2.踏み出すと同時に腰を落とします。注意点はスクワットと同じです。

股関節を折り曲げてお尻を落とします。

3.ももと床が平行になるまで下げたら、踵で床を蹴って元に戻ります。前足のお尻の筋肉を主に使います。

上半身は若干前傾するくらいで終始真っ直ぐに保ちます。

次に間違ったやり方です。

踏み込んだ足が「knee-in, toe-out」しています。上半身が横に倒れると膝もぶれ易いです。

これは後で詳しく説明します。

ものすごく大袈裟にやってます(笑)。以下の間違いを犯しがちなので注意してください。

・踏み出した足の爪先重心で、膝が爪先より前に出ている

・上半身が前につんのめっている。

・戻る時に前足の爪先で床を蹴って体を戻している。

・上半身を後ろに倒し、後足のもも前の筋肉を使って戻っている。

片足で立った時に、上半身がぶれてしまうと、膝が内か外に捻じれたり反ったりして、膝の靭帯に負担を掛けます。

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両足で立っている時でも、片足に体重が乗っている場合に上半身が横に倒れると膝によくないです。

常に上半身を真っ直ぐに保つこと。ケガ予防になるし、素早く動くために必要です。

スクワットに加えて、肩のケガ予防で紹介したスタビライゼーションのサイドブリッジをやるとよいです。

脇腹、背中、お尻の外側(主に中殿筋=下図)の筋肉を意識して体を真っ直ぐに保ちます。

これらの筋肉を上手く使えるようになると、体の横側に壁ができて膝がぶれなくなります。

膝のケガ予防シリーズは続きます。次はガード編です。

中山