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新しく入会された方で、全く柔術を知らずに始めた方は、先ずスパーリングで何をすれば良いかを覚えていきましょう。
初心者クラス(入門とベーシック)はスパーリングをクローズドガードという形から始めるので、自分が上の場合(トップポジション)と自分が下の場合(ボトムポジション)の違いについて知り、それぞれでやることを覚えていきましょう。
A. トップポジション
1.インサイドガード
相手のクローズドガードからのアタックを防ぎましょう。フォーム1で相手に良いグリップを作らせないグリップファイトが重要です。
2.クローズドガードブレイクとコンバットベース
クローズドガードの中で相手のアタックを防げたら次にクローズドガードを開かせてコンバットベースを作りましょう。
3.ニースプリットポジションからのパスガード
次にニースプリットという形を作りパスガードを狙います(関節技・絞め技は狙わないこと)。上から攻める時は相手にひっくり返されて自分が下にならないようにします。パスガードというのは相手の足を越えて上半身を抑え込むことで、先ずニースルーパスを使い、それを防いでくる場合はスタッキングパスを使いましょう。
4.サイドコントロール
抑え込みはサイドコントロールと言います。スプロウルベースという形でおさえこみましょう。サイドコントロールが安定したら次は相手の体を跨いで抑えるマウントポジションを狙いましょう。
6.マウントポジション
マウントポジションを取ったらキープしましょう。
B. ボトムポジション
1.クローズドガードをからのクリンチとファーストアタック
自分がクローズドガードの場合は、最初に相手のフォームを崩して引き付けクリンチしましょう。クリンチすれば相手はパスガードを狙うことが難しくなります。そこでファーストアタックとしてクロスチョークを狙いましょう。
2.コンビネーションアタック
クロスチョークを防ごうとする相手の場合はシットアップスイープを狙います。シットアップスイープを防ぐ相手には再びクロスチョークを狙います。
3.スイープしてトップポジション
シットアップスイープで相手をひっくり返して上になったら、マウントポジションをキープします。もし相手がガードポジションに戻していたらニースルーパスとスタッキングパスを狙いますが、それができない形になっているかも知れません。そんな時は再びコンバットベースで安定を図り、相手のアタックを防ぎましょう。
・上記テクニックはほんの一例です。他に自分の好きなテクニックができたらそれをスパーリングで最初に狙いましょう。そして、それと対になる(逆方向の)テクニック、それを防がれた時に使えるテクニックという風にテクニックのヴァリエーションを少しずつで良いので増やしていきましょう。
上に書いたことはかなり複雑で難しく感じると思いますが、番号を振った状況ごとにやることが決まっていることが大事です。
自分がどの状況にいるか把握し、状況ごとにどのテクニックを使うか頭に浮かべられれば、現段階ではOKです。
スパーリングに慣れていくに従い、状況判断がより早くできるようになってきます。
また、状況に応じたテクニックを覚えて使い分けることも徐々にできてきます。
そして、上に書いてない状況、例えばトップポジションでスイープされて下になってハーフガードとか、ガードをパスされてサイドコントロールを取られるとか、です。
その時は新たなテクニックが必要となります。
入門クラスは、そのようにスパーリングで生じた知らない状況に即応するために、Q&Aを中心に、初心者がスパーリングを成立させるために最低限必要だと思われるテクニックに絞って学びます。
一方、ベーシッククラスは、カリキュラム化された、今後必ず必要となるであろう基本テクニックをスパーリングで経験した・してないにかかわらず、事前に学んでいきます。
入門クラスは短期的な視点で、ベーシッククラスは長期的な視点で、テクニックを学んでいくのです。
焦りは禁物です。長く続けること、一歩一歩進むことが柔術においては最重要です。
新しいテクニックを学んだ時の驚きやスパーリングで初めてその新しく学んだ技が使えた時の嬉しさは、どんなに経験を積んでも変わりません。
1つ1つのテクニックを大事に学んでいきましょう!結果どんどん柔術が楽しくなっていきますので。
中山