ブルース・リーの
Don't think, feel! 考えるな、感じろ!
というセリフがありますが、柔術でもこれは大事です。スパーリングの時はこれを意識してください。
一方で、ドリルの時に意識してほしいこととして、
Don't rush, feel! 急ぐな、感じろ!
を僕は唱えたいです!
ブルース・リーの言葉に合わせて短くしましたが、詳しく言うと、
Don't try to move fast, move while you feel!
早く動こうとするな、感じながら動け!
習ったテクニックを再現する時に、手順を覚えた途端に、それをできるだけ速くやろうとする方がいます。
そういう方には、一つの手順ごとに自分のフォームや重心位置をチェックしてください、と伝えています。
スパーリングでは、自分のテクニックに相手がリアクションしてきます。
相手がカウンターを狙ってきた場合、こちらはさらにそれに対応して動かねばなりませんが、「感じ取る」をすっ飛ばしがちな方は
「何か知らんけど、こっちが技かけてるのにやられちゃいました」
ということが多いです。
感じ取りながら、なおかつ速く動くのは相当難しいことです。
僕が知っている限り、柔術が上手い人は、テクニックドリルで速く動こうとはしません。一つ一つをチェックしながら動いています(スピードドリルは別です)。
「けど、ゆっくりやったら技がかかりませんよね?」と聞いてくる方もいます。もちろんスパーリングや試合で使う時は、速く動く技もあります。
ですが、速く動きつつ、自分と相手の”重心”、”動き出し”、”力の向き”などを感じ取っていることがより大切です。
スパーリングでそれができるようになるために、テクニックドリル中は、テクニックの4原則(フォーム、タイミング、力の向き、パワー効率)を常にチェックしましょう。
スピードを追求するのは、そのテクニックに熟練してからで良いです。
スピードについて考えている人は、ぜひ早川先生のコラム「スピードの3大原則」「反応の法則」を読んで、柔術に必要なスピードについて理解してください。
中山