テクニックの手本と選び方

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少し前に白帯の高野さんのスパーリングを見ていたら、トップで相手にやられないためのディフェンスが非常にしっかりしており、格上相手にも簡単にはやられなくなっていました。

 

その後ほかの相手とのスパーリングも何本か見ていたところ、やられないのですが攻めることもできない戦い方をしていることが分かりました。

 

高野さんは多忙で、練習頻度が中々増やせないようなので、今はディフェンスに集中しているのだと思いましたが、それは完全に身についているようなので、今後は積極的にパスガードを修得するようクラス後に話しました。

 

ですが、頭では覚えているつもりがスパーリングになると出てこない、という初心者の方に多く見られる状態だそうで、そうなると先ずはやられない、という気持ちが勝ってしまうため、ますますパスガードが出せなくなっているようでした。

その後周りで話を聞いていた白帯の酒井さんや紫帯の平井さんにアドバイスを求めてみると「先生がテクニックを指定するのも有りだと思いますよ」「初心者のうちは、何をやれば良いのかわからないし、やってみても全然通じなくてやっぱりこっちやろうと移り気になったりするので」と言われました。

 

柔道経験者の方によく言われるのが、体の特性に合わせて指導者が技を決めてくれてそれに打ち込んだということです。

 

僕もある程度ベーシックカリキュラムに則って、使うテクニックをお勧めすることはありますが、基本的には好きなテクニックを使ってほしいと思っています。

 

時間はかかっても、数あるテクニックの中から自分の好きなテクニックを選び、自分なりに研究して得意技にしていくという過程そのものが柔術の大きな楽しみの一つだと思うからです。

 

ですが、明らかに、選べなかったり、使える状況にないテクニックを使おうとしている場合は、僕からお勧めテクニックをアドバイスしていこうと思います。

 

ベーシックで説明すると、

先ず基本的にはトップからはコンバットベースをセットしてからニースルーパス、クロスニースルーパスを狙う

1.膝を立てるとデラヒーバとかやられるのでヤダ→正座してスタッキングから始める

2.もっとガンガン動きたい→相手のグリップとフックなどを解除してブルファイター、ショルダードライブ

3.とにかく体力に自信がない、すぐ疲労困憊する→相手の足を一本越えてハーフガードで固める

 

のように性格や体力によって選択肢が出てくるので、その人に合うと思われるテクニックを選びます。上記はあくまでも例えです。ガンガン行きたい人がスタッキングパスを使わない方が良いということではありません。

 

またストライプが一本巻かれた方は、どんどんレギュラークラスに出て、いろんなタイプの人とスパーリングしたり見たりして自分のお手本にしてほしいです。自分の性格的にこのテクニック、このスタイルが向いてそうっていう人がいるはずです。

 

練習頻度の多い色帯会員のトップからの特長と主に使うパスガードを挙げると、

 

傑さん、廣野さん

正座して重心を低くしてスイープを防ぐことを優先しながら攻めるタイプ→スタッキング、ハーフガード

 

宮崎さん、森さん

立って相手のズボンを持って左右に動きまくるタイプ→ブルファイター、ショルダードライブ

 

萬治さん、臂さん

自分の体重を上手く使ってプレッシャーを相手にかけて攻める人→レッグピン、レッグウィーブ、オーバーアンダー

 

これは一例で、こればかりを使うわけではなく、いろいろな攻め手を上手く組み合わせて使っていますが、レギュラークラスに出てお手本を探す時の一つの目安にしてください。

 

 

中山